外壁は室内にあるものを守り、保護する大切な役割があります。そのため、外壁に使われている材料にこだわらず、塗装による塗り替えは大切です。外壁材にはでこぼことした凹凸のあるトタンが使われていることもあり、お住まいや駐車場、倉庫など幅広く採用されています。トタンに施されているトタンも、常に紫外線や風雪にさらされているので、トタンの塗り替えやメンテナンスも定期的に行うために、そのトタンの外壁塗装と塗装を長持ちさせるための塗料のポイントを紹介します。

トタンの外壁にも塗り替えが必要な理由

トタンは、一般には「波型鉄板」などとも呼ばれていますが、正式には溶融亜鉛めっき鋼板と呼びます。最近では、サイディングに変わっていますが、現在使われているトタンをメンテナンスすることは大切といえるでしょう。

トタンは、断面がカクカクと折れ曲がっている凹凸のあるものや、波をうったような形のものがたくさん出回っています。これは、雨やほこり、落ち葉などがたまらないように板状のフラットな形状ではなく、形がつけられていると言われてきました。また、加工しやすいことも建築に使われるポイントです。

材質が鋼板、つまり鉄が混じった強度のある材料に防食作用が施されているので、安心できる一面もあります。しかし、風雪にさらされる外壁に使用されているならメンテナンスが欠かせません。溜まった水や汚れをもとに、サビや腐食が発生するからです。そこで、塗料は約10年と言われる耐用年数があるため、塗装を定期的に行うことが必要になります。お住まいでは、外壁に使われることが多いトタンも、駐車場や倉庫、納屋、工場などでは、外壁や屋根にトタンを使っていることがあるので、メンテナンスを考えた塗装を検討してみましょう。

トタンの外壁塗装のポイント

トタンの塗装は、トタンの状況をしっかりと判断し、手順に沿って塗り替えを行うことがポイントです。トタンの塗装のポイントは、サイディングやモルタルの外壁と同様に、壁の状況に合わせた「下地処理」、さびを発生させないための「さび止め処理」、そして「塗装」です。

下地処理

さびが発生していれば、研磨剤でさびを落とすか、部分的に切り取り補修をします。また、途端の表面が粉っぽく（チョーキング）なっていたり、カビやほこりが発生したりしているなら高圧洗浄などで汚れを落とします。

さび止め処理

トタンの状況にもよりますが、大きな損傷が発生していない場合には、布を使って傷んでいると思われる部分にのみ錆止め塗料を塗ります。幅広く、もしくは全体に表面のさび止めが取れている場合は、傷んでいる部分に布などでさび止め塗料を塗った後、全体に塗料を塗ることがおすすめです。さび止めを２回塗りすると長持ちしやすくなります。

トタンの塗料にも種類がある!塗料のメリット＆デメリット

トタンの塗装には、合成樹脂調合ペイントやアクリル樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、そしてアクリルシリコンやフッ素樹脂塗料が使用されます。それぞれの塗料に、長所や短所があるので、トタンの外壁の点検のときに塗装業者に確認してみることが大切です。

合成樹脂調合ペイントの耐用年数は、3～5年とされています。カラーバリエーションには幅がありますが、色あせが数年で始まることもあり、耐久性には弱い塗料です。

アクリル樹脂塗料は、耐用年数が５〜６年あり、現状の塗膜の種類を限定しなくても塗ることができます。しかし、通常の塗料とは違い、耐用年数には限界があります。

ウレタン樹脂塗料の場合は、耐久性や耐天候性にも優れる塗料です。耐用年数が6～8年と長めで、艶もあります。

アクリルシリコン樹脂塗料をトタンの塗装には使う場合は、溶剤系を使用します。耐用年数は、8～10年あり、耐候性のある塗料で、フッ素樹脂塗料に近い性質を持っている製品ですが、フッ素樹脂塗料よりリーズナブルな価格で人気です。

外壁塗装用フッ素樹脂塗料（弾性）は、単価も高めですが、ハイクオリティな塗料として知られています。光沢もよく防汚性が高いこと、汚れが付きにくい塗膜になることで知られています。耐久性のある材料といえるでしょう。

下地処理、さび止め、そして塗料選びでトタンの塗装と長持ちを！

トタンは、施工性がよく、比較的簡単に加工したり、取り付けたりすることができることも特徴。こうした特長を活かして、いろいろな部位に使用されるトタンは、メンテナンス次第で長く使うことが可能になります。そのためにも、定期的な点検を行ない、手順に沿って塗り替えを行いましょう。塗料選びだけでなく、下地処理やさび止め処理をしっかりと行ない、塗装を長持ちさせましょう。