外壁塗装に使う塗料にはたくさんの種類があります。どんな種類があって、それぞれ何が違うのでしょうか。厳密には｢ペンキ｣と｢塗料｣は別物です。今回は外壁塗装に向いた｢塗料｣をご紹介します。ペンキと塗料の違いを見つつ、最適な塗料を選ぶポイントから、人気の塗装まで調べてみました。大切な我が家を守るために、塗料を知って失敗しない外壁塗装を目指しましょう。

外壁塗装に使う塗料(ペンキ)の種類と特徴は?

ペンキと塗料何が違うの?

外壁に使う｢ペンキ｣を検索すると多くは｢塗料｣と同意語として紹介されています。しかし厳密には｢ペンキ｣と｢塗料｣の意味は異なります。｢ペンキ｣は合成樹脂調合ペイントやオイルペイントのことを指し、｢塗料｣は合成樹脂塗料を指します。この二つは成分が異なるだけでなく、その性能に大きな違いがあります。｢ペンキ｣は劣化が早く、塗料は耐久性、耐光性に優れています。性能の違いから現在ペンキを塗装に使うことはほとんどないため、外壁塗装のペンキといえば塗料を意味することが一般的となっています。

塗料(ペンキ)の種類と特徴

塗料の種類は大きく分けて4種類あります。アクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素系塗料です。

アクリル系

紫外線に弱く耐用年数も短いですが、低コストのメリットがあります。コスト重視で、手軽に外壁を塗り替えたい方に向いています。

ウレタン塗料

密着性、弾性、防水性に優れています。一昔前は主流の塗料でした。紫外線に弱く耐用年数はアクリルに次いで期間が短いです。

シリコン塗料

現在主流の塗料です。撥水性や防汚性に優れています。耐用年数は4種類の中で中間に位置しています。費用少し高めです。

フッ素塗料

クオリティが高く撥水、防汚、耐熱と高性能です。耐用年数は一番長いですが、その分費用が高く一部の建物に使用されています。

外壁塗料(ペンキ)を選ぶポイントはなに?

塗料の耐用年数とコスト

塗料の耐用年数とは各メーカーが定めた塗料の耐久年数のことです。耐用年数が過ぎる前に塗り替えることで外壁を安全に守ることができます。

• アクリル塗料　4年~7年　相場1,000~1,200円
• ウレタン塗料　6年~10年　相場1,800~2,000円
• シリコン塗料　8年~15年　相場2,500~3,500円
• フッ素塗料　15年~20年　相場3,500~4,500円

塗料によって年数やコストが大幅に異なります。コストと費用のバランスを考えることも外壁塗装を選ぶポイントになります。

外壁の現状を知りニーズを知る

現状、家の外壁がどのようになっており、どのような理由で塗装をする必要があるのかを知る事です。汚れが目立つ場合には防汚性があるものを、ひび割れが多く気になっている場合には弾力性のあるものを、といった具合に必要なのはどんな性能なのかを見極めることです。ですが、性能重視で見てしまうとコスト面に大きな影響が出てきてしまいます。今後何年後に外壁塗装をする予定なのか、費用をかけても構わないのか、低コストでいくのか、そしてどんな性能を求めるのか、を総合的に判断して選ぶ必要があります。

人気の塗料(ペンキ)はどれ?

どの塗料もそれぞれのニーズに照らし合わせて選べばよいのですが、どの塗料を選んでいいのか迷ってしまう、どの種類が一番使われているのか知りたいと思うのも当然です。性能、耐用年数、コスト面で見てもやはり中間に位置するシリコン系塗料が一番多く使われています。シリコン塗料はカラーも豊富なので選びやすく、塗装業者さんも扱いやすいということが利点でしょう。外装塗料で迷ったらまずシリコン塗料を業者さんと相談してみるのもよいかもしれませんね。

ペンキ(塗料)を選ぶことは家を長持ちさせること

家のメンテナンスや、経年劣化による修繕のために外壁を塗る工程はもはや当たり前となっています。当たり前だからこそ業者に一任してしまいがな塗装の塗料ですが、業者にお任せにせず、どのような違いがあるのかを知ることで、同じ外壁でも愛着や思入れが強くなります。コスト面ばかりを重視せず、どんな塗料が我が家に合うのかを知り、不安に感じること、分からないことはどんどん質問していきましょう。大切な我が家を長持ちさせ、心地よい日を過ごして行くためにも、些細なことですが、外壁塗料にも目を向ける必要があるのです。