チョーキングという言葉を聞いたことがありますか?チョーキングをほったらかしにしていると大変なことになります。チョーキングが起きる原因と、そのままにしておくとどのようなことが起きるのかを知ることが大事です。チョーキングについての正しい知識を持って、愛着のある家にずっと住み続けるためにあなたの家をケアする方法を紹介します。

チョーキングとは? どのような影響があるの?

建物の外壁は長い年月の間に劣化していき、表面が白っぽく粉をふいたようになることがあります。外壁だけではなく、ドアなど塗装をしている場所に起きる現象です。これを「白亜化現象」または「チョーキング」と呼びます。モルタルやサイディングの壁が古くなると起きやすい現象です。モルタルやサイディングの壁を手のひらでさっと撫でると手のひらが白くなります。黒板の表面を触ってチョークの粉が手のひらについたような状態です。そのため「チョーキング」と呼ばれます。

チョーキングが起こり始めた時点では、まだ目に見えるような被害は生じていません。しかし、塗装というのは表面が撥水性を持ち、水が壁にしみ込まないという機能を持っています。そのため、粉状の表面は少しずつ水を含むようになり、気づかないうちに少しずつ水分が内部にまで入り込んでしまうようになります。

内部構造に使われている素材が木材である場合は、特に土台部分に水が浸透していき腐り始めます。軽量鉄骨建築物の場合は鉄骨の間に「間柱」と呼ばれる木造の柱を組み合わせることが多いのですが、そのような木で作られた部分が変質してしまうのです。

土台が変質してしまうと建物の形が変わり、外壁に「クラック」と呼ばれる亀裂ができてしまいます。さらに内部の木材が収縮を繰り返していくとサイディングや鉄板を押し上げていき釘が打ち損なってしまったように浮き上がります。

チョーキングが進むとこのように取り返しのつかない状態になってしまうのです。

チョーキングの原因は?放っておくとこんなことに

チョーキングの原因は塗装の劣化です。外壁に塗られた塗装は、毎日、太陽の紫外線、砂塵、風、雨などあらゆる自然の攻撃にさらされています。外壁はそのような自然の攻撃から内部を守るためのものです。内部を守っているうちに少しずつ劣化していき、チョーキング現象が起きます。モルタルやサイディングなど塗装された外壁には、老化した場合に必ず起きる現象です。

ですから、チョーキングを「困ったこと」と受け取らずに、家のケアをするためのひとつの目安として捉えていきましょう。風邪も引き始めであれば温かいものを食べてよく眠れば治りますが、肺炎を引き起こしてしまうと抗生剤が必要になってきます。それと同じように早めに対処しましょう。

外壁も完璧に亀裂が起きたり、内部に水が侵入して土台が腐ってしまう前にケアをすれば補修費用もリーズナブルにおさえられます。チョーキングは触るだけでだいたい素人でも判断できるので、補修をするべき時期を簡単に見分けられます。

チョーキングの補修と補修時期の目安

チョーキングが起きたらできるだけ早くに補修する必要があります。中には粉っぽくなったところを洗い流そうとする方もいらっしゃいますが、そうすると内部に水が浸透しやすくなり、劣化をさらに進めるだけです。外壁の表面を高圧洗浄し、塗り替える必要があります。チョーキングの補修は素人ではかなり難しい作業ですから、プロに依頼すべきです。もしもこの時点で補修費用を節約しすぎると、家の土台等にダメージがいきチョーキングの補修費用の何倍もの費用が必要になります。場合によっては建て替えが必要になる場合もあるのです。

ところで外壁の塗装はどのくらいの周期でしなくてはならないのでしょうか?一般的には長くても10年ごとに塗り替えは必要であると言われています。塗料の種類にもよりますし、日当たりや雨の多い地域かどうかなどによっても変わります。塗料は、シリコン・ウレタン・ラジカル・フッ素などの種類があり、ウレタンが一番リーズナブルです。しかし、耐久年数は比較的短いなどデメリットもありますので、専門家によく聞いて選ぶと良いでしょう。

費用の目安は、家の大きさにもよりますがモルタルの壁でだいたい30万円くらいです。外壁以外にも屋根や内装も補修が必要になっていくので毎月補修費を積み立てていくことをオススメします。

チョーキングをチェックして外壁ケアを！

チョーキングについて説明しました。家も体と同じで常日頃のケアが大事です。ケアをすることで長期間にわたって気持ち良い家を維持できます。チョーキングは外壁が老朽していくと避けられない現象ですが、ケアの目安としてチェックし補修をしていくようにしましょう。

外壁が老朽化して湿気が入ってくるようになると体にもよくありません。家を維持していくことは、家庭の平和を維持することに繋がっていくのです。もしもチョーキングらしい現象が見られたら専門家に相談されることをおすすめします。