最近の住宅の外壁塗装では、多くの場合に「窯業系サイディング塗装」が使用されています。そんな窯業系サイディング塗装は、ご自宅の外壁でも使用されているかもしれません。

しかし、窯業系サイディング塗装についてどんな塗装なのか、注意点などを知っている方は多くはないはずです。ご自宅で窯業系サイディング塗装を使用されているなら、ぜひどんなものかを知っておくと今後のメンテナンスなどに役立ちます。今回は、そんな窯業系サイディング塗装についてまとめてみました。

窯業系サイディング塗装とは?

窯業系サイディングは、セメント質と繊維質などを原料として、板状に加工したことをいいます。この窯業系サイディングを使用した塗装のことを窯業系サイディング塗装といい、そのほかの塗装に比べて施工の期間が短く、カラーや柄などが豊富にあります。さらに、硬質で密度が高いので、耐震性や耐火性、断熱性などにすぐれています。そのため、最近では住宅での外壁の塗装には窯業系サイディングが多く使用されています。

窯業系サイディングは、前述したとおり各メーカーごとに特色があり、さまざまな種類が製造されています。現在の人気のカラーは、ホワイトやグレー、ブラウン、ベージュなどの落ち着いた色彩が人気となっています。また、柄では、石材、レンガやタイル、ボーダー、吹き付けなどさまざまな種類が取り揃えられています。

たくさんのカラーや柄があるので、機能性も重要ですが、お好きなデザインのものを選ぶことができます。

窯業系サイディング塗装の取り換え時期は?

窯業系サイディング塗装は、大体新築のときにした場合では5年から13年程度、2回目以降の場合では10～15年程度の期間で次の塗装をする時期になります。

大体の目安の期間となるので、建物の置かれた環境やメンテナンス状態により変わってきます。

ではどんな症状がでてきたら、塗装の塗り替えをしたほうがよいのでしょうか。まず、塗装に変色や退色が出てしまった場合です。塗装は経年により劣化をしていきますが、紫外線を浴びても変色や退色していきます。次に、塗膜が自然環境の影響により劣化して、チョークのような粉状になってしまうチョーキングという状態になった場合です。さらに、塗装にカビや藻が生えてしまってきた場合があります。最後に、塗装にひび割れが入ってしまったり、剥離が起きてしまったり、膨れた部分がでてきたりというような状態が出てきてしまった場合です。

これらのような症状が塗装の塗り替えの時期の目安となります。

早期に発見をして、早めに適切な補修を行ったほうが費用が安くすむ場合が多くありますので、たまに外を掃除する際に、塗装を軽くチェックすることをおすすめします。

窯業系サイディング塗装の注意点

窯業系サイディング塗装は、工場である程度完成して出荷されるため、職人の腕により差が出てしまう他の工法に比べては簡単にきれいに仕上がります。しかし、いくら簡単に仕上がるといっても、注意をしたほうがよい点がいくつかあります。

新築ではなく2回目の塗装の場合は、前回の塗装と今回の塗装で使用する塗料が適合するかどうかが重要になります。合わない塗料を使用してしまうと、異常が起きてしまい塗装がはがれやすくなったりしてしまう原因となります。

また、塗装はいつでもできると思われるかもしれませんが、実はある程度実施できる環境が決まっています。周りの湿度が85％以上で気温が5度以下の場合は、塗装が乾きづらくなり、品質が低下するため、塗装を行うことはおすすめしません。このような環境下で塗装を行うと、ひび割れや膨れが起きやすくなってしまう可能性があります。

さらに、直射日光が強い時期も窯業系サイディングが熱くなってしまうため避けたほうよいでしょう。

窯業系サイディング塗装について確認できましたか?

今回は、窯業系サイディング塗装とはなにか、取り替えの時期、注意点などをまとめてご紹介しました。

窯業系サイディング塗装は多くの建物で取り入れられ、簡単な塗装と考えられていますが、しっかり施工を行わないと塗装にひび割れや膨れ、変色などが起こってしまい、補修をする必要が出てしまう可能性があります。しっかりとした施工会社を選ぶ必要があるので、施工会社を選ぶ際には、ぜひこちらの記事を思い出して参考にしてみてください。